関目の将棋屋さん の日記
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王さんの逃げ方
2016.03.15
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年に一度の健康診断に行ってきました。
集団健診でなくて、近所の町医者さんに診てもらったのですが、ここは今回でもう3回目。
「1年たつの早いねぇ。」
「おかげさんで元気ですわぁ。」
少しとはいえ、やっぱり顔を知った同士のほうがえぇですね。
さて図面は詰将棋。
今回は初級の方々向けです。
こう指した方が居られました。
▲3一銀△1二玉▲2二金△1三玉▲2三金打まで。
これは間違い手順でして、初手▲3一銀では詰みません。
詰まされないためのコツがあります。
▲3一銀と打った局面を頭の中に用意してください。
持駒は何ですか?
はい、金が2枚ですね。
その局面から△1二玉とヨコに逃げましたが、コレが間違い。
持駒の金は「タテヨコの駒」ですから、王さんが「ヨコ」に動くのは攻める側にとって好都合なのです。
同様に、△2三玉と「タテ」に逃げても詰んでしまいますね。
ちなみに、銀が「ナナメの駒」です。
この「タテ・ヨコ・ナナメ」の感じが大事です。
正しくは△1三玉と「ナナメ」に逃げます。
これで詰まず。
王手がかかりません。
実は「王手がかからない」というのは終盤の大事な技術でして、指すにしろ、見るにしろ、知ってるのと知らないのとでは面白さがエラく違ってきます。
駒の性質をしっかり意識して指し手を選ぶ。
簡単な例を使ってご紹介しました。
来週は健診結果を取りに行きます。
丁寧なお医者さんでして、時間をとって説明してくれます。
採血の跡が長々と痛むんですが(笑)、来年もお世話になることでしょう。
ではまた。